ホイアン

      日本橋の上に造られたお寺 
ホイアン

18日(くもり)、19日(晴れ)

 雨は朝方止んだようだ。8時にフエのホテルをバスで出発した。この日はベトナムを南北に隔てるハイヴァン峠を越えて、ダナン港を視察し、その後ホイアンの町に入ることになっていた。ダナンまで約4時間の行程は実に美しかった。標高500メートルの峠の頂点からは南北のベトナムをはるかに見渡せる。とりわけ南の方、ダナンの入り江が雄大であった。

 ダナンでは日本のODIによる港の改修工事と鉄道の鉄橋掛け替え工事を視察した。日本の技術者達がベトナムのために汗を流していた。日本に妻子を残しての単身赴任で既に3年という方もおられ、頑張る姿が印象的であった。

   

ホイアンの裏通り

   

世界遺産のマーク(ホイアンにて)

 ホイアンは町自体が世界遺産になっているとのことであった。1600年頃には日本人が1000人以上暮らしており、やがて日本の鎖国政策により故郷に帰れなくなってしまった人々が日本人町を作った。町のシンボルにもなっている日本橋は当時日本人によって架けられたそうである。橋の中央には小さなお寺があった。当時の人々は何を祈ったのであろうか。やがて橋を隔てて日本人町と中国人町が栄え、いずれの時代にか日本人町が消滅したと言う。

 不思議な歴史に感心しながら町を散策した。なぜこの町が世界遺産なのか理解できなくても、久しぶりの田舎町の散歩は楽しい。飾ったところがどこにも見あたらない。しかし、この町でもホンダが溢れていた。今度世界遺産のシステムや登録の基準を研究してみようと思った。

ホテルの窓からの眺め

 今回の旅行で唯一のリゾートホテルでの宿泊。窓からの眺めはご覧のとおりで、何も考えずしばし鑑賞していただければ幸いである。