オルフェウスプロセス ハーヴェイ・セイフター + ピーター・エコノミー 著
オルフェウス室内管弦楽団 since 1972
序曲 :
5つの要素 |
8つの原則 |
1 リーダーの選出 2 戦略の開発 3 製品の開発 4 製品の完成 5 製品の引き渡し |
1 その仕事をしている人に権限を持たせる 2 自己責任を負わせる 3 役割を明確にする 4 リーダーシップを固定させない 5 平等なチームワークを育てる 6 話の聞き方を学び話し方を学ぶ 7 コンセンサスを形成する 8 職務へのひたむきな献身 |
8つの原則 |
実行に移すための5つのステップ |
陥りやすい罠と落とし穴 |
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1 | その仕事をしている人に権限を持たせる (権限の手綱をゆるめるために) |
1 全従業員に意思決定をさせる 2 職務と権限を幅広く委譲する 3 従業員に企業や自分の目標設定にかかわらせる 4 全従業員に情報を公開する 5 自己管理チームワークをつくる |
1 適切なフィードバックの仕組みをつくらずに権限委譲する 2 マネジャーが一定の仕事やプロジェクトや職務に責任を負っているが、それを実行するのに必要な権限を委譲されていない 3 昔からの習慣はなかなか抜けないこと、長年のヒエラルキーを崩すことは経営者が考える以上に難しいことを忘れてしまう 4 従業員が、自らの決定が引き起こした結果の責任をとらない |
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2 | 自己責任を負わせる (従業員に責任をもたせるために) |
1 従業員に自由裁量を与え、「正しい」結果を明確に示す 2 従業員に「オーナーシップ」意識をもたせる 3 従業員に自己決定と、それに対する説明責任を求める 4 仕事と組織に誇りを持たせる 5 製品と品質に責任を負う従業員に報いる |
1 マネジャーが全てを自分の手柄にし、全てを人のせいにする 2 マネジャー・制度・仕事のプロセスに関して、良くも悪くも自分の行為に責任を負う従業員がいない 3 従業員が、製品とサービスを向上させる機会を生かそうとしない |
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3 | 役割を明確にする (役割と指示を明確にするために) |
1 文書化した職務内容を検討する 2 非公式の職務を明確にする 3 各自の仕事をたえず評価する 4 職責を広く公表する 5 従業員に新しい役割と責任を学ばせる |
1 職務内容が曖昧だったり、無視されているか、存在すらしていない 2 役割が過度に重複している 3 顧客や依頼人との接点が見えない 4 マネジャーが非現実的な期待をする |
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4 | リーダーシップを固定させない (リーダーシップのおよぶ範囲を広げるために) |
1 協力的な環境をつくる 2 指示に従う方法だけではなく、指示する方法を教育する 3 従業員にイニシアティブをとるよう奨励する 4 組織図を破棄する 5 リーダーシップをとっての行動に報酬を与える |
1 マネジャーが、従業員にリーダーシップをとる機会を与えるといいながら、従業員が意見を述べたり新しいことを試みたりすると処罰する 2 組織内のプロセスが、依頼人、顧客、ベンダー、サプライヤーなど組織外の取引先のためになすべき業務よりも優先される 3 一部の者が他の従業員を排除して、組織内におけるリーダーシップをとる機会を独占する 4 自分の決定がおよぼした影響についてリーダーが責任をとらない |
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5 | 平等なチームワークを育てる (効率的なリーダーシップを促進するために) |
1 自己管理を重視するチーム志向の組織をつくる 2 水平的なチームに組織の変革を目標にさせる 3 非公式なチームの結成を奨励する 4 従業員にクロス・トレーニングをほどこす 5 チームに資源を提供する |
1 垂直的なチームが一部署のみの技能を利用する 2 グループ思考 3 強引な従業員がチームのプロセスを強奪する 4 チームがその存続理由を引き延ばす |
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6 | 話の聞き方を学び話し方を学ぶ (コミュニケーションの文化を変えるために) |
1 安心して意思の疎通を図れるようにする 2 コミュニケーションのための新しい場をつくる 3 開かれた垂直な対話を奨励し、報酬を与える 4 中立の立場をとる 5 機能でなく、製品についての意見の交換を重視する |
1 マネジャーが、顧客や依頼人、あるいは従業員の意見を無視する 2 怖がらせる 3 意思の疎通を組織が規制する 4 特定の人間が議論を支配する 5 ミーティングが時間の浪費になる |
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7 | コンセンサスを形成する (合意によって意思決定するために) |
1 総意をまとめるための計画をつくる 2 全従業員から、「もし〜だったら」と考えている事柄について提案させる(ついで真剣に検討する) 3 従業員の考え方のばらつきをなくすよう努める 4 従業員が解決策を得られるよう、マネジャーに目配りさせる 5 実際に総意をまとめる |
1 コンセンサスと支配的な意見とを取り違える 2 自分の意見を言うことに時間を割きすぎ、人の意見を十分に聞かない 3 組織に明確な使命がない |
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8 | 職務へのひたむきな献身 (情熱的な企業になるために) |
1 使命を持つ 2 使命を守る 3 従業員に会社の使命を考えさせ、見直させて、更に改訂させる 4 情熱を雇う 5 情熱をあおり、抑えつけてはいけない |
1 高所から従業員に使命を押しつける 2 経営者が使命と整合性のない行動をする 3 従業員に期待を抱かせ、次いでそれに水を差す 4 仕事を楽しむことを忘れる |
終楽章 : 未来の構築