美しい島々

 

ハロン湾

9月15日(くもり)

 ハロン湾は主都ハノイの東約130kmに位置し(東経107度・北緯21度)、中国国境にも近い。ベトナムで最も美しい景勝地である。我々は朝7時にバスに乗りハノイ市内のホテルを出発した。約3時間半の道中は信号機がほとんどないが、あふれんばかりのバイクを避けながらの行程であった。途中、道路脇には中国をはじめ外資系の工場建設が盛んであった。建設機械は中古のものが多く、韓国からのものが特に目立った。11時前に船着場についた。この先は遊覧船での見学である。中国人やアメリカ人のほか、たくさんの外国人観光客が船の順番を待っていた。

 1500Ku以上の広大な湾に大小合わせて2000もの島が様々な形で海面から顔を出すハロン湾は実に美しい。ベトナム戦争のさなか1962年に国立公園に制定され、1994年には世界遺産に指定された。この一帯は厚さ1kmにも及ぶ石灰岩層が隆起と沈降を繰り返し、約1千万年前に現在の地形になったと言うことである。その後、雨とこの地方の高湿度気候により侵食され、鍾乳洞が海に浮かぶ島の中に形成されている。海のシルクロード時代には海上交通要路として栄えた場所でもある。

 ハロン(Ha Long)とは、ベトナム語で龍(Ha)が降りる(Long)と言う意味だそうで、かつて外敵が侵略してきた時に空から舞い降りた龍が火の玉を吐いて防いだと言う、ベトナムに古くから伝わる伝説にちなんで名付けられた。その時の火の玉が美しい島々に変わったと語り継がれている。波穏やかなエメラルドグリーンの海に浮かぶその景観は、我々がしばし忘れていた心の安らぎを取り戻してくれる。

 我々一行は11時過ぎに貸し切り船に乗り、約3時間のハロン湾遊覧を楽しんだ。途中島に上陸し、鍾乳洞の探索、マングローブの観察などにも時間を費やした。また、船上での昼食で出されたわたり蟹は身がしっかりと詰まっており誠に美味であった。

 午後2時30分に遊覧を終え、帰路についた。この付近には、ホンガイ炭抗、セメント製造工場も見受けられ、鉄道がハノイ市内へと続いていた。午後6時市内へ無事到着、本日の行程を終了した。

船上よりハロン湾を望む